霧に隠れし我が運命 2【絆】

□【霧里怒闘編】
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『…っ!?』



今確かに…デイダラの声が…


辺りを見渡すが、声が届きそうな距離にはデイダラの気配は無い



『(気のせい…か)』




一息つくと、面を外したばかりの母親へ視線を向ける。


トビも後ろへつく。


『暁2人に囲まれて

勝てるのは…
 リーダーか、マダラくらいよ』



「つらら…」



沈黙した空気…



『お母さん、お父さんを殺したのは私よ…』


「知ってるわ!!」



怒りの表情の母。
一瞬ひるむつらら。



しかし、また冷静をたもつ。



『デイダラは…どこ?


教えて』



「…それは無理なお願いよ」



『なら…』







殺すまで。





走りだす、娘と母。



『愛してくれなくて


ありがとう』



「…それは違うわ!!」



『違くないっ!』



キン!


だだっ!



  



ずっとほっておいたくせに!



「私はっ!」








……






マダラは2人の戦闘を見ていた

入っていったら、つららが嫌がると思ったからだ。


しかし、


何かが可笑しい。



あの母親から、殺気がみえない。



「…写輪眼!」


母親へ目をむける。

心を読みとくつもりだ。




「…なる程、な…」



読みといたマダラは、目を閉じた。


真実が見えたのだ。



しかし…この真実。


「伝えたらきっと…

つららは俺から…

離れてしまうな…」



正直、つららの母親など眼中では無い。



「すまないな、つらら…」




俺は、


お前が悲しむより

お前が俺のそばからいなくなる事が一番いやなんだ。


愛している…




「…天照…!!」





黒炎が母親に迫る。

 


マダラは瞬身でつららを抱きしめると、母親から離れた所へ移動した。



『マダラ!?嫌!決着…』



言い終わる前に、つららは言葉を失った。




今まで戦っていた母親が、黒炎につつまれて消えてゆく…



『…!!』


「決着はついた。」



何とも言えない物が込み上げ、つららはマダラを突き放した。



『私が…!決着を…!』



しかし、また言葉を失う…








「月詠…」




マダラ…どうして…?










end



続く…



 
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