短編
□姉妹
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紅蓮はじっと空を見上げていた。
「紅蓮?」
「なんだ」
はなは紅蓮に近付くと、顔を覗き込んできた。
「寂しい?」
「別に寂しくなど」
「嘘」
はなはじっと紅蓮をみる。
「……お前には敵わないな。ただ、元気にしているかと思っただけだ」
次元の魔女の元に居たときは3人一緒だった。
新しい主が見つかり、私は名無しさんの元にやって来た。
姉たちはまた別の次元にいる者たちの元に行ったらしい。
「会いたい?」
「……いや、お互いに主がいるんだ、その主から離れるわけにはいかない」
紅蓮は名無しさんと橘が仲睦まじく話しているのを見た。
「名無しさんを守るのが私の役目だかな」