時を越えて

□第七話
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葛葉は幻火と共に大阪にある保育園の前に来ていた。

「何かを感じるか?」

「保育園から不思議なものを感じます」

言葉として、表現は出来ないが感じることは出来た。

「それが「囲い」だ」

「「囲い」・・・ですか」

「行くぞ」

「はい!」

葛葉は幻火と共に、囲いの中に入っていった。

「家光の隠威の糧は、人間だからな」

「!!」

そこには、裏七軒と致佳人、眼鏡を掛けた男性がいた。

「あの・・・幻火」

「なんだ?」

「ここいる方達は皆、私達のことが見えていないのでしょうか?」

すぐ近くにいるのに、誰一人自分達の存在に気付いていない。

「あぁ」

「何故ですか?」

葛葉は興味新々になって幻火を見る。

「私の力は幻術で人と隠威から血約者を守る事が出来る」

「凄いですね」
(幻火は凄いですね)

「・・・」

葛葉と椿が重なる。

同じであるが、同じでない。

魂が同じであるだけで、生きてきた道筋は違う。

だから・・・あの時のような事は避けたいが、それも必然なのだろう。

もし、同じことが起こると言うなら、今度こそ止めてみせる。

「幻火?」

「いやっ、なんでもない」


「そっちにも関係ねぇ話じゃねぇだろう・・・真田幸村」
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