時を越えて

□第八話
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「是」

フワ

幸村と堰月は一体化を解除する。

「は、早く病院へ!!」

スッ

「・・・よう、はな」

はなはさくらの傷口に手を当てる。

「いつまでかかってるんだ」

「ごめんなぁ。前みたいにならんかったんで、勘弁してくれ」

桜は抱きついてきたはなを抱きしめ、橘も抱き寄せる。

「なったらこの手で葬ってやる」

「桜さん」

致佳人は桜に声をかけるが、

「って重っ! 桜さん! 桜さん!!」

気を失った桜が致佳人の方に倒れて来たのを支える。

はなは幸村を見た。

「幸村様・・・」

「・・・居を移す時が来たようですね。次の戦の為に」


「・・・」

「葛葉、幻術を解くぞ」

「はい」


「「!!」」

突然現れた男女に驚くが、すぐに幸村を護るように立つ。

「・・・来た」

「あれっ、あの人は」

致佳人は女性に見覚えがあった。

「・・・お久しぶりです。・・・幸村様」

「! あなたは・・・椿ですか?」

「はい」

パンッ

葛葉は返事をした瞬間、心の中で何かが弾けた。

「!」

葛葉は前に倒れるように体が傾いた。
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