お題に挑戦〜
□海辺の夕暮れ
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「ホントに誰も居ねぇな、久保ちゃん」
「そうね。どう?海は」
「うん…」
誰も居ないからと、来た直後から大はしゃぎしてた時任だったが、やがて空も水面も砂浜も赤く染まった頃、急に静かになってスッと久保田の隣に座り、呟いた。
「こんな色にも、なるんだな…って」
そういえばいつか2人で沈みかけた海は、もうすぐ訪れる闇の色。
「海に良い思い出って無かったけど」
「過去形?」
「…今から―――」
記憶を染めろよ
―――イイカンジに?
――…超イイ感じに。
END