書庫・WA
□ぶんたん晩ごはん
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「問題です。俺らの作る料理ツートップは何でしょう?」
「え、カレーとスパゲ――まさか…久保ちゃん!」
気付いた様子の時任にスパゲティを渡す。
「今こそ力を合わせるときなり〜」
「――何でもアリなのかよツートップ、恐ろしい…」
文句言いつつも、口出しなんか要らない手際の良さでお湯を沸かし、スパゲティを茹ではじめる時任。
キュンとなって、久保田は思わず後ろから抱き付いた。
「…何だよ久保ちゃん。――火傷すんぞ」
「時任がアツくて、火傷しそうかも…」
「じゃ、茹で加減みろ。」
菜箸で引き上げた、ホントに熱いスパゲティを唇に一本寄せられて焦りつつも、チュルッとすすって咀嚼する。
「ん…。良いんでない?」
鍋をひっくり返すと、シンクはベコン!と盛大な音を立てて湯を受け流し、ザルは茹でたてスパゲティを受け止めた。
「ほい、皿これでいいね。」
「だな!腹減ったから早く食おうぜ!!」
カレースパゲティ…二人を象徴するような一皿を食卓へ。
今日は、ぶんたん晩ごはん――
END
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