書庫・WA

□change
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「時任〜?」

鵠さんからの仕事を終わらせて、煌々と灯りがついている部屋に戻ってきた久保田は首を傾げる。

いつもなら同居人―――時任はゲームやらマンガに夢中だったりして、寝てなさいって言ったとしてもまだ起きている時間だ。
けれど玄関から呼び掛けても返事はなく、リビングと廊下を隔てる扉は開いてはくれない。
明るいリビングへ歩いて行く。

「ただいまぁ〜…あらら」

テレビまで点けっぱなしで、格ゲーのタイトル画面とデモプレイが交互に流れ続けてるその目の前。
時任の指定席になっているソファーを覗き込めば、水色の寝具に埋もれて眠るお目当ての人物を見つけた。
時々身じろぐ姿は少し幼く見える。


寝具、と言っても毛布ではない。コレがこの部屋に持ち込まれたのは、ほんの数日間の事だ。



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