書庫・WA
□2.22
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目覚めたら時任が獣化…もとい猫化していた。
「……ときとう?」
眼鏡をかけ、腕の中でモゾモゾと動いたそれを目の高さまで持ち上げ確かめる。
おはよー、と鳴く猫が話題になるが、まさにそれ。
黒猫となった時任は四肢をぶらんとさせたまま鳴いた。
訳すならば「おはよー久保ちゃん」となる…ような感じ。
そのあとは、つり目を見開いてジタバタ暴れ始めた。
これは本人も相当慌てるよなぁ、なんて思ってベッドに下ろしてやると、今度はドアに向かって一目散。
とりあえずはリビングでじっくり観察…いや、原因を探ろうと歩き出す。
「早く開けろ〜〜」
催促の声が聞こえた気がした。
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