Rain sound

□Episode 0 
1ページ/1ページ








 『あー・・・降ってきちゃった。』





喫茶店のバイトが終わって、

帰ろうとしたらこれだ・・・




マスター「ついてないねぇ、名前ちゃん。さっきまで晴れてたのに。」


 『・・・傘貸してもらってもいいですか?』


マスター「悪いんだけど無いんだよなぁ・・・・あ!そうだ!」






窓の外で、雨の音が響く





マスター「これ、前に来たお客さんの忘れ物なんだけど・・・」


 『え・・・それダメじゃないですか?』


マスター「取りに来ないし、たぶんそこの大学の学生だと思うんだよね。」


 『うちの大学の・・・?』


マスター「そ。だからまぁ、預かるってことでどう?渡しといてよ。」


 『渡すって・・・』






生徒が何人いると思って・・・・



でも、濡れるの嫌だし・・・いっか






 『じゃあ、そうします。』


マスター「はーい、気をつけてね。」


 『失礼します。』






真っ赤な傘をさして


雨の中を歩く






 『・・・・・・・・』






誰かに呼ばれた気がしたけど・・・




 『なんだ・・・・気のせいか!』














この雨の音が



キミの声なのか






私を呼ぶ、声なのか














 - Rain sound -








 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ