*short*

□I know....
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 『あっいた!ヨングクー・・・・』


YG「・・・・・・・なんだよ。」






屋上のドアを開けるなり

名前が俺を呼ぶ






 『聞いてよ〜・・・・・』


YG「だからなんだよ・・・・」






・・・・なんて、

聞かなくてもわかるけどな。











 『・・・・・フラれた。』


YG「やっぱりな。」

 
 『やっぱりって・・・・!!』


YG「2年になってから、何人目?」

 
 『・・・・・・6人目。』


YG「よくこりねぇな。お前も、告ってくる奴も。」


 『・・・・・・・はぁ。』







見た目は、その辺のアイドル並。



そんなコイツに

幻想を抱く男が、腐るほどいる







YG「告られたからってすぐ付き合うなよ。いい加減。」


 『だって・・・・好きって言われたら・・・・好きになっちゃうもん。』


YG「んで別れるたびに俺に相談か?聞かされるこっちの身にもなれ。」


 『ひっど!!そんなこと言わないでよーっ』








1年前、この屋上で

俺と名前は出逢った






 『なによ!!いっつも不機嫌そうでさぁ!そんな顔でいるから怖がられるんだよ!?』


YG「余計なお世話だね!お前も初対面のときからズカズカ話しかけてきやがって・・・」


 『なによー本当は楽しいくせにー!!』


YG「・・・あほ。」







関わんなって何度言っても

かまわず話しかけてきた名前と



話すようになるのに、そう時間はかからなかった






それからというもの、


俺はコイツの相談相手・・・





YG「だからー・・・お前に惚れる男共はな、お前を大人しくて、女らしい奴だと思い込んでんだよ。」


 『・・・・で、イメージと違って、別れる。』


YG「わかってんじゃねぇか。」


 『何度もヨングクに言われてるもん。』


YG「じゃあ学習しろって。」


 『だって・・・もしかしたら、本当の私も好きになってくれるかもしれないでしょ?』


YG「・・・・まぁ・・・・なー」


 『昔っからこんな奴だもん。イメージ通りなんて無理だよ・・・』




ため息をついて、下を向く


いつも以上に、ヘコんでんな。





あー・・・・ったく





隣に座る名前の頭を

自分の肩にもたれ掛けさせる







 『・・・・・・・やっぱり。』


YG「・・・あ?」


 『なんだかんだ言って、慰めてくれるって・・・知ってるもん。』


YG「・・・・・あっそ。」








・・・・・・ズルイ女


人の気も知らねぇで。







 『大人しく・・・・なってみようかな。がんばって。』


YG「いんだよ。お前はそのままで。」


 『・・・・だって、このままじゃまたフラれるじゃん。』


YG「だから・・・間違ってんだよ方向性が!」


 『・・・・・・・・?』


YG「性格みないで告るような奴、気にすんな。お前のことわかってる奴と付き合え。」


 『そんなこと言ったって・・・・実際よくわかってくれる人なんて・・・』


YG「あぁー・・・鈍い。ほんと鈍い。」


 『は?なにが・・・』







YG「・・・・俺にしとけ。」






 『・・・・・はい?・・・・!?』





肩を掴んで

深く、深くキスをする





 『ちょっ・・・ヨングク!?』





俺を押す力・・・




YG「弱いな・・・そんなんで、見た目で惚れたような奴に何かされたらどうすんの?」


 『っ・・・自分だってキスして・・・』




YG「他の奴らと一緒にすんな。」


 『だって・・・・』







YG「俺は、名前のことわかってるつもりだけど?」

















 『・・・・ん・・・・っ・・・』





息が切れそうなくらい長く唇を重ねてから


まだ驚いた顔で俺を見てる、名前を見つめる






YG「俺、ずっとお前のこと好きなんだよ。」


 『・・・・・・からかってるんじゃ・・・ない、よね?』







YG「好きって言われて、惚れただろ?」



耳元で囁けば、

名前の顔は真っ赤になった。






YG「あっは!!顔、赤すぎ!」


 『なんか・・・・ムカつく。』


YG「そりゃ、なんでもお見通しだからな。」




 『・・・・・・じゃ、もう一回言って。」


YG「あぁ?」


 『名前のことが好きって、言ってみて。』


YG「もう聞いただろ?んな何回も言えるかよ!」


 『だって好きなんでしょ?今まで2人で話してる時も、本当はキスしたかった?答えてよ〜』


YG「おっ前・・・・」



 『あははっ!真っ赤だよ?』


YG「・・・・この女・・・っ」


 『私だって、ヨングクのことよーく知ってるんだから!」


YG「はっ、上等。」










 - I know... -



(でも、お互いまだ知らないことだってあるな。)

(えー?・・・たとえば?)

(・・・・俺ん家来たら教えてやるよ。)ニヤッ

(っ・・・変態///)










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