頂き物【編集用】
□風桜の風歌様より キリ番 【オレンジの炎・番外編】
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モコナの移動から無事に到達できたツナ達一行。
「ここどこだろーねー。森みたいだけど」
「知ってるような無いような……」
「どっちだよ……」
「ハハハ……」
ツナ達が出てきたのは辺り一面に木々がお生茂っている森で、目印らしき物がないため場所把握が困難な場所だった。
けれどそんな風景をどこかで見たことがある気がするツナはいつ見たのかと記憶を探りあたりを歩き始める。
ツナが記憶を辿って歩き始めた隣では黒鋼、小狼、ファイは辺りを警戒し始めた。
三人が急に警戒し始めそれに最初に気づいたサクラは、頭に乗っていたモコナを抱きかかえ直しながら小狼に近づき尋ねる。
「どうしたの? 小狼君……」
「いえ……。姫、オレから離れないでください」
「う、うん……」
三人が警戒していることに気づいていないツナは未だに小狼達から少し離れたところを歩き回っていた。
その為、異変に気づくのが遅れてしまった。
「ツナ! 前!」
「え、前……っつ」
呼ばれた声に反応し顔をあげて小狼の方を向くのと同時に、何かにぶつかり尻餅をついてしまう。
急にぶつかったために何とぶつかったのかわからなかったが、足元の視線にツナは血の気が引くのがわかった。
視界に見えたのは人や動物といった足ではなく、人工的に作られるロボットの足。
恐る恐る視線を上にあげていけば見たことのあるロボットがツナを見下ろしていた。
「ストゥラオ・モスカ……。え、何で……」
「ツナ君!!」
見たことのあったモスカの姿にはついていけず混乱していたツナだったが、モスカが動き出すと同時に上げたサクラの声で我に返り、即座に死ぬ気状態になりその場から離れる。
モスカの攻撃を間一髪で避けきるツナだったが頭の中は未だに混乱していると同時に、この世界が一体どこなのかというのを導き出していた。
「まさか……」
モスカは小狼達に見向きもせずにツナを、否、ツナの指で光っているリング反応に視界から外さず再び攻撃を仕掛ける。
「くっ……」
すべての攻撃を交わしていくが、ふと視界に入った小狼達を見てこの場所での抗戦は危険だと判断する。
そして小狼達に被害が及ぶのを防ぐために一人その場から離れることにした。
「コイツの狙いは俺のリングだ。倒してから後で合流する! その場から動くな!」
「ツナ!」
ツナの判断に小狼は納得できず叫ぶが、ツナはその声を無視しそのまま森の奥へと飛んでいってしまいモスカもツナの後を追って見えなくなってしまう。