短編・外伝

□明日嫌い
1ページ/2ページ


終わりがあるならば、早く終わればいい。
始まりがあるのなら終わりがあるって言うだろう。




明日なんて来なければいい。




うんざりしてるんだ。


希望に満ち溢れた朝に。
夢を抱き輝く昼に。

僕の目の前にあるものが、どれもこれも身勝手に通り過ぎて行くのが目障りだ。
思考がぐるぐると回り始めて、頭の中がぐしゃぐしゃになる。
もがいてももがいても抜け出せない。

毎日毎日、朝から晩まで底無し沼に沈んで行く気分。

僕が存在していなかった無に還る虚無に包まれ、疲れ果てた瞳でこの間まで真っ青に見えた鉛色の空を仰いだ。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ