短編・外伝
□明日嫌い
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終わりがあるならば、早く終わればいい。
始まりがあるのなら終わりがあるって言うだろう。
明日なんて来なければいい。
うんざりしてるんだ。
希望に満ち溢れた朝に。
夢を抱き輝く昼に。
僕の目の前にあるものが、どれもこれも身勝手に通り過ぎて行くのが目障りだ。
思考がぐるぐると回り始めて、頭の中がぐしゃぐしゃになる。
もがいてももがいても抜け出せない。
毎日毎日、朝から晩まで底無し沼に沈んで行く気分。
僕が存在していなかった無に還る虚無に包まれ、疲れ果てた瞳でこの間まで真っ青に見えた鉛色の空を仰いだ。