世界を見守る巫女の夢

□秘密の名前を君に
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prologue




私の大切な人たち


私は愚かです。


私はまた同じ過ちを繰り返そうとしています。


でも、やめるわけにはいかないのです。


最期にあなた達を泣かせても、恨まれたりしても私はあなた達に生きてほしいのです。


鳥籠の中ではなくて自由の翼で大きなあの青い空へ飛び立っていってほしいのです。


わたしはそれを見届けるだけで満足なのです。


だから、飛ぶことを前へと進むことをやめないでください。


飛び続けてください。


そして愚かな私を忘れてください。


鳥籠の外で少ししか生きることのできなかった私を置いて行ってください。


愛しています。


私の大切な人たち


私はこの十八年間とても幸せでした。


そして、どうか願わくばあなた達がもう二度と鳥籠に囚われることのないようお祈り申し上げております。



―その日、とある世界から一つの命が消えた―


―そして、そのあとすぐにまた別のとある世界に一つの命が現れた―






それは飛び立つことができた者たちの嘆きであり祈りでありそして願いでもあった。












(世界は残酷ね、でもだからこそ世界は美しく見えるのね…)
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