□触れていいのは
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今日は黄瀬と出かけている。
たまには遠方にも行こうということで電車に乗っているのだが...

ただ、休日で人が多くて人の波に飲み込まれてしまった。


「黄瀬...?」


周りを見渡すと、頭一つ分抜けた黄色が見える。
とりあえず黄瀬は大丈夫そう...だな。


「はぁ....」


目的の駅まではまだまだ遠いので、そのまま耐えるしかない。


でも電車の揺れは心地よくて眠くなる。


うとうとしていると下半身に何かが当たった。
偶然当たったのかと思ったけど明らかに違う。
後ろからは荒い鼻息も聞こえる。


痴漢....らしい、な。

いやいや俺男だし
性別間違ってるだろ...!


振り向くと俺より少し背が高い若い男がいた。


「君が...男が触られてるなんて言えないよね?」

「....っ、何して..!」


逃げようにも、人が多すぎて動くことも難しい。

その間にもだんだん手がズボンの中に入ってくる。


「い、いやだ...」

「そんな反応も可愛いね」


抵抗しても止められてしまい、男の思惑にはまってしまった。


「....次の駅で降りるよ」


その手は体を弄って俺の下半身に移動していく。


「ぁ....っ、や...!」

「男に触られて感じるんだ....」


黄瀬以外の男に触られたくない。気持ち悪いのに身体はどうしようもなかった。


「.....着いたよ」


電車が次の駅に到着して連れて行かれそうになる。
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