Licht der Hoffnung
□ちょっとした日常
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「……ん、」
ルカは、カーテンから射す光で目が覚めた。
しかし、意識は殆ど覚醒していないらしく、瞼が重い。
それに疲労が溜まっているのか、中々身体を起こせないでいた。
「……ぅ、ぅん……!」
何度目かの唸り声を上げた時、ハッと大きく目を開けた。
目をパチクリとさせながら、腕に力を込めて起き上がる。
部屋を見渡すと、薄らと見覚えがあった。
「どうして…この部屋で、眠って…」
確か、ここはルカが目覚めた時の部屋だ。
その場所にどうしてルカはいるのか。
状況に付いていけずに頭を傾げてみる。
食事をした所までは覚えていた。
だが、その後の事がまったく記憶にない事に気付く。
曖昧な記憶に疑問が浮かぶが、取り敢えず、ルカは支度を開始した。
昨日の約束通り、今日からルカがこの家の食事を作る事になっている。
状況がよく分からないながらも、張り切るように朝食のメニューを考えながら、服に頭を通したのだった。
今日からルカの、新しい生活が始まろうとしている。