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□神の愛し子
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神の愛し子
そう、はじめに言ったのは一体誰だったろうか?
遠い、遠い記憶の中で、何故かその言葉だけははっきりと残っていた。言った人物の顔はもはや曖昧なのに。
........今までの現実と、その言葉が余りにもかけ離れていたからか。それとも、その言葉が表すような存在に――いや、そんな高望みはしないけれど、ただ平凡に過ごしたいと未だに心の何処かで願っているからか。
――そんなこと、できるはずもないのに。
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