×Deep Rose×
□残る苦み、信じきれない心
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残る苦み、信じきれない心
「…暇か…だと?」
「うん…最近会わないしさ、暇だったら…会いたいな…って。」
「…」
すぐにスケジュールを確認すると、
今週…
一日だけ暇があった。
「明日…なら…」
「本当!?それじゃあ明日御剣の家まで行くよ。」
「…家?いや、家は何もないぞ。近々またアメリカに戻りたい…
「また…居なくなるの…?」
「…!」
電話の向こうから、成歩堂の微かな寂しさが伝わってきた。
「…ばか。」
「すまない…」
…しばらく、無言になる。
今更だが言わなければ良かったと…思った。
少し前まで勝手に姿を消していた私。
成歩堂はかなりどん底まで落とされていた。
…と、真宵君からきいた。
“御剣怜侍”の名を言うだけで…
怒りをあらわにしていた…という。
「…私は…もっと知らなければいけない事がある。…だから…「……に…」