×Deep Rose×
□光、闇を裂いてぼくを癒す。
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肌に感じる湿気。
それが自分から出たものだと解ると
無性にタオルケットで拭きたくなった。
…怖い…のか…?
―――――――
ふと、目線は隣りの男にいった。
当然、自分が苦しんでいたのを知らないそいつは
見てる者も安らぐような寝顔を見せている。
時々、
寝返りをうってはタオルケットを独り占めしている。
…顔に似合わず。
「…シャワー…」
とにかく、
身体にこべりついた気持ち悪い汗を流そうと起き上がる。
…だけど、
「…」
なぜか身体がだるい。
昨日酒を飲んだせいか。
いや、夜中まで起きてたせいか。
…と、色々考えるが
これだけ身体のだるさを引き起こす事をしたという記憶はない。