小話

□嘘が真実に変わる時
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今日は4月1日。

エイプリールフール。

それは嘘をついて良い日。

だから私は嘘をつこうと思います。

大好きなあの人に。

私は里の中を歩き周りながらターゲットを探す。

発見、ターゲットの金髪碧眼男。

「ミーナート」

声を掛けると嬉しそうに駆け寄ってきた。

「知ってる?今日は何日か?」

「4月1日なんだよね。」

「そう、4月1日エイプリールフール。嘘をついて良い日だってばね」

私は笑みを浮かべた。

「ところでミナト、知ってる?火影様がさ、凄い毛生え薬を買って、昨日から頭の髪の毛
がフサフサなんだって」

「へ―」

「聞いたんだけど、綱手様と自来也先生が付き合いだしたんだって」

「そうなんだ」

ミナトはニコニコしながら聞いている。

「私ね、ミナトの事が大好きなの、愛してるのよ。だから、いつかミナトのお嫁さんになりたいってばね」

今日はエイプリールフール。

だから、たくさんの嘘の中に本当を入れてもわかないよね。

普段だったら言えない、こんな気持ちを素直に言っていいよね。

そしたらミナトの顔が真っ赤になっていって。

「俺も、俺も愛してる。クシナの事が大好きだ。だから・・、いつかと言わずに今すぐに俺のお嫁さんになって下さい」

そういって抱きかかえられて、一瞬で役所に飛んでいた。

ねぇ、私の話を聞いてた?

今のは嘘、エイプリールフールなんだってばね。

それに交際したこともないのに結婚なんて・・。

いや、今日はエイプリールフール。

ミナトに仕掛けられただけだってばね。

でも、これが本気だという事が解るのは数十秒後に婚姻届を書くように迫られた時だった。
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