Real-Matrix ミニ番外編集
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#2 ヴァルキリモンの日常(2016/5/4〜7/2まで公開)

 
 「はっきり言うけどさ、チェンジして欲しいんだよね、チェンジ」

 「・・・・・・はあ?」

 「どうせなら全然いやみったらしくなくて、きざったらしくなくて、もっとかっこいい感じの人が良いよね、先輩にするなら」

 「ああそれは申し訳ありませんでした。わたしだって全く脳味噌に筋肉がなく、根拠のない自信を持たず、もっと可愛げのある人が良かったですよ、後輩にするなら」

 「すみませんねーこの鳥野郎。デジモンに脳味噌ないって知ってた?」

 「ものの例えに決まっているでしょう。そんなことも分からないから脳筋なんですよ。本当に何でミネルヴァモンだかという頭の良さそうな名前なんでしょうね。名付け親の神経を疑います」

 「あんたこそ何でヴァルキリモンって名前なの? ヴァルキリーって女だよね、このオカマ野郎」

 「知らないうちに付いていた名前だから仕方がないじゃありませんか」

 「あたしもあたしも」

 「あなたは普段から自分のことを様付けして偉ぶっている時点で人の事いえませんよ」

 「実際偉いんだからいいじゃん。何たって神だし」

 「誰も信仰者のいない神ですか、哀れな」

 「あんたが知らないだけでいるかも知れないじゃん! いや、いる! 絶対いるし!」

 「ふうん。連れてきて下さいよ。こんな崇めたところで一つも御利益がないばかりか厄災に見舞われそうな邪神を信仰するなと言い聞かせておきますから」

 「こ、この野郎ー!」

 「ほら、上手い切り返しが思いつかないとすぐに逆上して襲ってくる、邪神以外の何でしょうか」

 「くたばりやがれー! “ストライクロール”!!!」

 「うわ、壁が壊れる・・・・・・氷漬けにして大人しくさせますか。“フェンリルソード”!」

 「ぬわー足がー! やっぱりこんな奴チェンジで! チェンジ!」

 「何をやっているんだお前たち!」

 「さ、佐伯さん! これはその・・・・・・あいつがアタシのこと馬鹿にしてきて・・・・・・」

 「当たり前の事を言われて切れる貴方の沸点の低さが悪いんですよ・・・・・・いてっ」

 「あいたっ」

 「いい加減にしないか。修繕費を出すのは誰だと思っているんだ。次やったら、ミネルヴァモンは一週間ネット禁止だ」

 「えー!?それは絶対無理!死んじゃう!」

 「ヴァルキリモンは・・・・・・一週間毎日その恰好で街を出歩き、公共交通機関を利用してもらう」

 「!?」
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