BLEACH 中編・長編

□5.始まりの戦い
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一護達は花鶴射法により無事とは言い難いが取り敢えず瀞霊廷への侵入を果たした。その際バラバラに弾け跳び各自別の所へ不時着した。その中で一護と岩鷲は…。


「うおぉおおおおおっ!!」


「おいっ。避けろっ!!」


「え…?」


ズドォオオオオオオンッ…!!


着地地点に居た死神に直撃した。死神は振り向いた瞬間に巻き込まれ、3人地面を抉りながら転がっていった。


煙の中から一護と岩鷲が砂を吐いて出て来た。どうやら岩鷲の独自の霊術の石波により地面が一瞬クッションになり無事だったようだ。だが死神との衝突時、相手と思いっきり頭をぶつけた一護は痛そうに擦っている。転がって通路の壁に衝突したのもあるので、死神の方が重症であろう。


「おい。大丈夫か?」


若干壁にめり込んでいた死神を一護が腕を掴んで引っ張り出す。引っ張り出されたのは頭から血を流し大きなたんこぶを作っている杏だった。落下した時にも気付いていたが、相手が女性だった為申し訳無く思う。


「ぁあ!コイツ…!」


「ん?岩鷲、知り合いか?」


杏の顔を見た途端声をあげ杏を指差した岩鷲。その直後、気を失っていた杏が目を覚ました。そして岩鷲を見た途端こちらも驚きに目を見開き岩鷲を指差した。


「猪男!!」「根倉女!!」


「……は?」


同時に叫んだ2人に一護は首を傾げる。杏はバッと立ち上がり距離を取った。


「何でお前がここに居んの!?はっ。また私を猪で轢くつもりだな!?」


「いつもわざとじゃねぇって言ってんだろ!?そもそも轢かれるような所にボーッと突っ立ってるのがわりぃんだよ!!」


「はいぃいい!?ボニーちゃんをちゃんと操れてないお前が悪いんだろぉ?」


「操れてるわっ!!」


「何処が!?」


何故か言い合いが始まってしまった。一護を間に挟んだ言い合いはどんどんヒートアップしていくが、先に進まないので一護が言い合いを止めた。突然の一護の介入に杏は思わず更に距離を取る。


岩鷲に杏との関係を聞くと、杏は翠の幼馴染みでもう1人の幼馴染みの莉乙と回数は1番少ないが志波家へ遊びに来るらしい。だが何故かいつも来る度に岩鷲が乗っている猪のボニーちゃんに轢かれてしまうのだ。わざとでは無いのだが。


1回目2回目は笑って許していた杏だったが、仏の顔も3度まで。杏の顔も3度までと言う事で、それ以降はブチキレ言い合いになってしまうのだ。


「いや…それは岩鷲が悪いだろ」


「何でだよ!?わざとじゃねぇって!」


味方のはずの一護が杏側に。その一護の向こうで杏がちょっと得意気な表情をしているから更にムカつく。そんな岩鷲を放っておいて一護は杏に話し掛ける。


「お前翠と幼馴染みなんだろ?岩鷲とも知り合いみたいだしよ。ルキアの居場所教えてくれねぇか?」


「!…そ、れは…」


一護の問い掛けに答えて良いのかと躊躇する。本当は答えたい。だが本来の死神としての立場を考えてしまい中々言えない。杏の様子からそれが感じ取れた一護は出来るだけ穏便に済まそうと説得にしようとするが、そこへ乱入者が。
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