デジモン 中編・長編

□5.突然の嵐
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『この顔でフレンドリー…』


「だからブイモン、顔で判断しちゃ駄目だろ。あれだ、厳ついヤンキーが超良い奴みたいな感じだ」


「アイツ顔と言葉が殆ど合ってねぇけどな!で、次が、エグザモン!初めて会った時何故か食われそうになった!しっかりしてるけど、時々抜けてるところがある奴だ!」


エグザモン、究極体。聖騎士型デジモン。ワクチン。全ての竜型デジモンの頂点に立つ存在で、竜帝の異名を持つ。構成するデータ質量が極めて膨大であり、最新のデジタルシステムによって存在が明らかになったとされる。クロンデジゾイドで構成された四枚の巨大な翼、カレドヴールフは独自の意思を持ち、飛翔の為の翼や自らの身を守る楯になる。また巨大ランス、アンブロジウスにはウィルスの仕込まれた特殊弾が装填され、中距離や遠距離からの攻撃、ゼロ距離からウィルス弾を撃ちこむなどの多彩な攻撃パターンを確立出来る。


『食われそうになったって、大丈夫なのか!?』


「旨そうだったからってアグモンと同じ理由だったぜ。最初だけかと思ったけど、会う度に食われそうになるぜ!数回マジで口の中に体半分入った!」


「良く生きてたなっ!!」


「舐められただけだったから平気だったぜ!で、最後が、アルファモン!コイツと初めて戦った時死ぬかと思った!あんまり会えねぇんだけど、会った時はドッサリ食いもんくれるぜ!」


アルファモン、究極体。聖騎士型デジモン。ワクチン。十三番目のロイヤルナイツで神話の中にしか登場しないはずのデジモンであり、ロイヤルナイツの抑止力的な存在。圧倒的な戦闘力を持ち、アルファインフォースと呼ばれる特殊能力は過ぎた戦闘時間を瞬間的に取り戻す能力。その為、アルファモンの怒涛の攻撃は一瞬にして終わり、相手を倒す最後の一撃しか認識する事が出来ない。


「アルファモンがくれる食いもんって全部ウメェんだ!結構それが楽しみだったりしてたんだよな!」


「神話とか戦闘時間取り戻すとか…もう反則じゃねぇかよ……つーか…(餌付けされてる…)」


『マサル…それはもう、餌付けされてるって』


「されてねぇよ!食いもん貰う代わりに奉仕してくれって言われてやってるけど」


「餌付けどころか援交みてぇな事になってるぞ!?」


「エンコー?なんだそれ。ただ別れる時まで傍にピッタリくっついてたり、風呂入る時は背中流したり、一緒に寝たり、変な民族衣装着せられたり、着せられたと思いきや脱がされたり、あとーー」


『マサルが純粋なのは分かったけど、アルファモンって奴絶対危ない奴だぞ!?』


「?」


何も分かっていない大が心配になる二人。取り敢えずはこれでロイヤルナイツ全員の紹介が終わった。


「アルファモンも衝撃的だったけど、エグザモンもヤバかったな…」


大を食べようとしたと言うエグザモン。


「半分入った時もあったけど、全身入った時は飴玉みてぇに舌で転がされたぜ。もう全身唾液でデロンデロン!」


(《唾液でデロンデロンなマサル…》)


想像してみた。唾液まみれの大を。


唾液によって体全体がベトベトし、髪や服は肌に貼り付き、それを鬱陶しそうにしている。口内が息苦しかったのか、頬は少し紅潮してゆっくりと息を整える。気だるい雰囲気も纏い、全身から色気を漂わせている。


「エッロッ!!」


「?何が?」


『オレ、マサルでもイケる気がしてきちゃった!!』


「だから何が!?」


「マサル元から綺麗な顔立ちだもんなぁ。男に対してこう思ったの初めてだぜ…」


『オレも…』


「あー!何かドキドキしてきた!」


『オレもだぜ大輔!』


「仲間だなブイモ〜ン!!」


『大輔〜!!』


「…お前ら、話聞かないで自分の世界に入るのトーマそっくりだな!」


トーマも良く大関係ですぐに自分の世界に入るのだ。トーマの場合は一人でペラペラ喋って妄想の世界へダイブしているのだが。
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