be possessed by an evil spirit

□chapter4
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‘‘大貴が倒れた…っ!”



涼介が大貴を抱えてリビングに入ってきた。



侑「だ、大貴!?大丈夫!?」



倒れるなんて…何かあった?



宏「とりあえずソファーに…!」



裕「これ、タオルケット!」



裕翔に渡されたタオルケットをかけて大貴を見る。



見るからに顔色が悪い。



涼「お、俺が…好きな人いるかって聞いたらいきなり…っ。」



侑「…っ…、」



やっぱり。



やっぱり失ってないんだね、大貴。



君は、自分自身で隠してるんだね。



裕「涼介のせいじゃないよ、とにかく起きるのを待とう。」



裕翔がそう言うから待つことにしたけど



結局大貴が起きるまで僕らは一言も喋らなかった。



宏「大丈夫か?大貴。」



大「あ…、うん…。」



大貴に聞いてもいいのか分からない。



何があったのか、なんて。



大「…あの、さ。」



侑「…なに?」



大「俺たちの知り合いに……悪魔っている?」



大貴の言ってることをに耳を傾けたくなかった。



なぜ大貴は、そんなことを聞くの?



涼「どうして、そんなこと?」



大「あ、いや…、いなかったら別に良いんだ。」



裕「…?そっか。」



皆は気にしてないようだけど、僕は違う。



ねえ大貴、倒れる寸前…何を見たの?



なんて、大貴に聞いてもきっと思い出せないだろうから聞かないでおこう。



侑「それよりさ、お昼ご飯食べよ!」



大「あ、いるいる!」



涼「え〜…。」



侑「なに?文句でもあるの?」



涼「ありません、全くありません。」



裕「涼介…」



宏「可哀想だな。」



いつものくだりを終わらせて大貴の隣に座る。



侑「大貴なに食べたいの?」



大「え?今日は侑李が食べたいもののはずだろ?」



侑「なんでも良いんだよねー、だから大貴が決めてよ。」



大「じゃあ…、オムライス。」



涼「オムライスね、おっけー。」



大貴に少しでも元気になってほしいから。



まずは食べることからだよね。



オムライスができるまで、大貴はルンルンでいた。



そりゃそうだよね、自分の大好きな食べ物だもん。



裕「機嫌いいね、大貴。」



大「久しぶりにオムライス食べるからさ〜っ」



宏「久しぶりって言っても1週間ぶりだろー?(笑)」



大「俺にとっての一週間は久しぶりなの!」



待てない子だね、大貴って。



心からそう思うよ。



涼「できたよー!」



大「よっしゃ食べよ!」



大貴は猛ダッシュで椅子に腰掛けた。



宏「は…早いな。」



それはそれはもう宏太が驚くくらいの早さで。



今日も平和だなと思いながら僕も椅子に腰掛けて、昼食が始まった。



さっきまで沈んでいた大貴も元気になり、僕としては良かったな。
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