D.Gray-man長編

□犬猿の仲
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ガヤガヤ…

教団の食堂は朝から騒がしい。
私、水無月レンもその喧騒の中にいた。

「Bセットおまちどーん。お次は何かしらー?」

料理長ジェリーさんの張り切った声が聞こえ、私は眠い目をこすって受付へと向かう。

『ん…?あれは…』

前方に白色がひょこっと現れ、ジェリーさんに
詰め寄られている。
私は、近くに行き彼に声をかけた。

『アレン、おはよう』
「あ、レンさん。おはようございます」

私の声に、アレンが振り返り挨拶をする。

『ここは初めて?』
「はい」
『そっかぁ。彼女は料理長のジェリーさん。ジェリーさんの作る料理はもう絶品だよ!』
「あらん、嬉しいわぁレン。で、で、何食べる?何でも作っちゃうわよアタシ!!」
「それじゃあ…」

アレンが指を口にあてて考える。かわいいなぁ。

「グラタンとポテトとドライカレーとマーボー豆腐とビーフシチューとミートパイとカルパッチョとナシゴレンとチキンにポテトサラダとスコーンとクッパにトムヤンクンとライスあとデザートにマンゴープリンとみたらし団子20本で」
『……………』
「あんたそんなに食べんの!?」

ただでさえ半端ない量なのに「全部量多めで」と言い足したアレン。

『そっか…、アレンは寄生型なんだっけ?』
「はい、昨日コムイさんがそう言ってました」
『寄生型の人はイノセンスの分も食事をとらなきゃいけないんだよね。大変じゃないの?』
「いえ、食べること自体大好きなので、むしろ幸せです」

そう言ってアレンは本当に幸せそうに笑った。
私もつられて微笑む。
そんな和やかな雰囲気が漂っていたとき――。
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