運命の糸
□なぜ?
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「なんだ、知り合いか?」
サソリは不思議そうな顔をしながら問いかけた
驚いているのはデイダラも同じである
「何だよ角都!!こんな近くにいたなんて気づかなかったぜェ?!」
飛段は、前世の記憶があるのは自分だけだということを忘れてペラペラとしゃべり始めた
しかし、他の3人は飛段の言ってることが全然理解できていない
「そんでよォ、俺ってば...」
「お前は誰だ?」
角都が飛段の言葉を遮るように声をかけた瞬間、飛段はハッとした
...が、彼の心中には焦りなどではなく誰も自分のことを思い出してくれないことへのもどかしさと怒りが渦巻いてきた
「...ッ...なんなんだよ!!
何で誰も思い出してくれねェんだよ?!!
特に角都!!お前なんて...」
叫んでるうちに飛段の目から涙が溢れてきた
過酷な運命を辿ることになった前世でさえ、こんなに泣くほどツラいことはなかったのに
この悲しみは、前世で殺戮を繰り返した報いなのかもしれないと飛段は思った
「...悪りぃな。これはきっとジャシン様から下された俺への天罰だァ...」
飛段はそう一言言うと独り店を出て行ってしまった