東の海編

□Act.1 Logue townU
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Side.Usopp


「ひっひっひ。買った買った♪」


自分の身の何回りもある荷物袋を背負いながらウソップは満足げに笑った。

長鼻という点でも目立つのに巨大な荷物袋を背負いながら笑う姿はが道行く人から注目されている。

これで勇敢なる海の戦士になる準備は万端だとご機嫌に考える。



「そうだ。一番大事なもんがあったな」



他に何か忘れているものはないかと思い直し、重要なことを思い出した。

ゴーグルである。

狙撃手である自分にとってはゴーグルは最も優先すべきものだ。



「一流の狙撃手には一流のゴーグルを持ってるのが基本中の基本だよな」



立ち止まって独りぶつぶつ言っている自分に周囲がくすくすと笑いを零していた。

だが、ウソップはそんなことには気付かず元気よく道を駆け出した。

向かったのは中古品販売店だ。

中古品…という部分はまぁ気にしないでいただきたい。

背負っていた荷物を店の入口に下ろして中に入る。

商品を物色していると、とある棚に目がいった。



「おぉー!」



棚に置いてある商品を手にとってみた。

つけてみると、やけにしっくりくる。

高揚した気分で商品の性能を確かめ、試しに愛用しているパチンコを取り出して構えをとった。

一目見て気に入ったのもあるが、性能も申し分ないようだ。


「目が高いね、それは北の海の最新モデルだよ。年に一度だけ来る海軍の輸入船から入ってきた品さ」


買うならもうこれしかないと持っていった受付の店員が自慢げに言う。
それを聞いてさらにこのゴーグルが気に入った。
早速、代金を払おうとポケットに手を入れた。


「あれ?」


しかし、取り出そうとした財布がない。


「どうしたんだい?」

「いや、財布が…」

「金がないのかい?」

「あ、ああ。おかしいな…」

「金の無い奴にうちの商品は売れないよ!」




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