東の海編

□Act.1 Logue townT
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(せっかく大きな街に来たんだもの。まずは服服〜♪)



街並みを見ながら店を物色する。

さすが偉大なる航路に最も近いと言われる街だ。

服屋はもちろん本屋も雑貨屋も靴屋もたくさんある。

これは今日一日じゃ回りきれないわねーとナミはご機嫌で考える。

やはり買い物は楽しい。女の特権だ。



「スモーカー大佐?」

「ああ。海軍本部切っての猛者でね」



色々な服屋を回った結果、気に入った店で買ったものを詰めてもらう。

待っている間に店員と世間話をしていたら、気になる話を聞いた。

曰く、以前この街は"偉大なる航路"に乗り込む海賊たちの溜まり場だったらしい。

しかし、その大佐が来てからこの街にやってきた海賊は皆、監獄行きだそうだ。

まぁ"偉大なる航路"に近い街というだけあって、ある程度の強者がいることは当然だろう。

さもなければこの街がここまで栄えることはできない。



「並の強さじゃないわ。化物ね、アレは」

「化物って、何もそこまで…」

「聞く話によると、悪魔の実の能力者だって言うしね」



悪魔の実。その単語に引っかかった。

うちの船長も悪魔の実の能力者であり、これまでその実を食べたという者を何度か見てきた。

出会った誰もが人並み外れた力を持っていることは身に染みている。

そんな者がこの街を仕切る海軍にいる。



(悪魔の実か…)



残念なことにあの男たちは四人揃って何かとトラブルに巻き込まれる節がある。

血の気が多いというかあれはもはや一種の才能だろう。

面倒なことにならなければいいけど…と、ナミは今しがた別れたばかりの仲間のことを思った。


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