お話

□楽観主義
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楽観主義
マツバ+ミナキ



ミナキ「ただいまマツバ!あ、ただいまマツバって『ま』が続いてて言いにくい!ハハハ!」

マツバ「おかえり死ねミナキくん。相変わらずうるさいくらい賑やかだね君は」

ミナキ「今死ねって言った!?」

マツバ「どうでもいいんだけど、そのボロッボロな外見は一体どうしたの?」

ミナキ「どうでもって……まあいいだろう、よくぞ聞いてくれた!さすが私の古き友人!」

マツバ「あ、やっぱりめんどくさそうだから話さないでいいよ」

ミナキ「実はな、」

マツバ「無視かい……」



いつものようにスイクンをストーカーして追い掛けていたミナキ氏。

彼は当時カントーのギタリストトレーナーたちの影響で音楽に目覚めていた!



マツバ「いやいや、初っぱなからおかしくないかい?」

ミナキ「私は彼らと共にトップを目指し、日々努力とファンに追われていたよ……」

マツバ「ファンまで居たのかい……すごいね」

ミナキ「曲を出せば必ず大ヒット、ライブは全国ツアーで毎回10万人ものファンが来てくれるからチケットも中々レア物。さらに出したグッズやDVDも即完売で注文の電話が殺到して(ry」

マツバ「待って待って、話が大きすぎて思考が着いていけない」

ミナキ「いや、っていう夢を見て、」

マツバ「疲れた」

ミナキ「でもギタリストたちと仲良くなったのは本当だ!ギターも教えてもらって小さなライブハウスだけどライブまでしたんだぞ!」

マツバ「へえー、すごいねー」

ミナキ「あ、今疑ったでしょ!ホントなんだぞ!一躍脚光を浴びたんだから!」

マツバ「本当かい?じゃあ腕前を見せておくれよ」

ミナキ「当たり前だぜ!」

ミナキは背負っていた大きな黒いケースを持ち出した!

ミナキ「見ろ、私の相棒!今大人気の最新モデルのリッチなギターなんだぜ!」

なんとミナキのケースから出てきたのは、残念なほどに使い古されたショボいフォークギターだった!

マツバ「……ロックかと思ったんだけど」

ミナキ「まあ聞け!」

ミナキは弾き語りを始めた!
だが残念なほどに下手くそな歌声とギターさばきはマツバに尊大な不快感を与えるだけだ!

マツバの怒りのボルテージは最高潮だ!

ミナキ「どうだマツぶへっ!」

マツバ「ありがとうゲンガー、今のシャドーパンチ良かったよ」

ミナキ「酷いじゃないかマツバ〜」

マツバ「酷いのは君の音楽のセンスだよ!脚光浴びただなんて嘘じゃないか」

ミナキ「ああ、だって歌下手グランプリに出場したんだもん」

マツバ「……納得いったけど君はそれで良かったのかい?」

ミナキ「とりあえず人気者になれたから満足」

マツバ「結局君がボロッボロな理由は?」

ミナキ「ああ、歌が下手すぎてスイクンにオーロラビーム喰らった!」

マツバ「良かったじゃないか」

ミナキ「全く本当だろ!私はこの上なく幸せだぜ!」

マツバ「君ってバカなくらい楽観主義だよね」

ミナキ「ありがとう!」

マツバ「……うん」




お題は【静寂のワルツ様】からお借りしました。



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