リク小説 書く
□天の川
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今日は7月6日
七夕前日である
ということで
お祭り好きなギルドであるフェアリーテイルは、夕方からギルド内に屋根に届くほど大きな笹を中央に設置する作業をしていた
―グレイside―
まったく…毎年毎年、こんなデケェ笹をどっから持ってきてんだよ
なんて思いながらも、オレはラキと手分けして氷と木で笹を支えれるようなものを造形していた
本来なら紐かなにかでくくりつければいいものを…
マカロフ『紐じゃあ味気ないじゃろ
せっかく造形魔導士がいるんじゃ、七夕らしいもので支えてくれんかの』
なんて無茶な頼みをしてきた
まぁ、やれないことはないが…
掌と拳を合わせ魔力に形を与える
造形するものは、二階と笹を繋ぐもの
普段の造形では氷の重さに耐えきれず、二階と笹が壊れてしまう
だからここは数倍の集中力がいるから目を閉じる
薄く軽い…けれど強固な氷
そして七夕らしいものを
しっかりと想像した形を氷で造りあげる
目を開けてみると、そこには想像通りに出来上がった 氷の天の川ができていた
水のように緩く波打つ薄い氷に補強のために散りばめた星が光を反射しキラキラ光っていた
おおおっ
と見ていた仲間たちも歓声をあげている
造形の完成度に満足し、愛しの桜色を探してみると 椅子の上に座りボーッと笹を眺めていた
笹を支える仕事も終わったので、さっそくナツのところに行こうとしたのだが
グレイ「?」
ナツの様子がどこかおかしいのに気づき、足を止めてしまった
本当になんとなくだが 表情が暗い気がする…
なんて考えていると
ナツは黙って席をたち誰に何も告げずに静かにギルドから出ていった