リク小説 書く

□君とずっと…
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オレが大切にしてるものは必ず消えてしまう

オレが弱いから

オレが強ければきっとイグニールもいなくならなかった

オレが強ければ、リサーナがいなくなることもなかった

オレが弱いと

きっとあいつもいつか消えてしまう

オレが…オレが強ければ…

















ナツ「これでもくらえ!!火竜の鉄拳!!」

ドガアァァァン

炎を纏った拳で殴られた大きな怪物は、建物へ突っ込み、建物は瓦礫へと姿を変えた

グレイ「おいナツ!!
手加減ってのを知らねーのか
町を廃墟にするきか!!」

グレイが走ってきてオレに向かって叫ぶ

ナツ「はぁ?手加減なんて知らねーな!!」

ハハハッと軽く笑って見せる

グレイ「まーたじいさんに説教くらってもしらねーからな」
ナツ「そん時はおまえも一緒な」
グレイ「なんでオレまで怒られなきゃいけねーんだよ」
ナツ「服」
グレイ「あっ!!いつのまに脱いでたんだ!?」
ナツ「おまえに必要なのは説教よりも、腕のいい医師だな」

表面上だけのいつものやり取り

でもこの瞬間は、グレイがそこにいるという安心感が得られる

でも、終わってしまえば
いつか消えてしまうかもしれないという不安に包まれる

そのせいでここずっと1人でクエストに行けなくなってしまった
正確に言えば、グレイがいないと仕事に行けなくなってしまった

リサーナの時のように、自分の知らないところで消えてしまったら…と思うとなにもできなくなってしまう


グレイ「さて、と……
依頼も達成したし、報酬もらって帰るぞ」

ナツ「あっ……わかった…」


クルリと背を向け歩きだしたグレイだが、オレの言動に違和感を感じたのか、再びオレを見る


グレイ「ナツ…おまえ、なんかおかしいぞ?」

ナツ「はぁ? なんだよ急に」

グレイ「なんだって…いや、その……」


できるだけ普通に答えてやると、グレイは言葉に困った
どうやら確信があったわけではなく、雰囲気できいてきたみたいだ


グレイ「いや、別にいつも通りならいいんだ
変なこときいて悪かったな」


再び背を向けて歩き出すグレイの横にオレは走って並ぶ


ナツ「オレのこと心配してくれてるのか?
グレイは意外と心配性なんだな」

グレイ「可愛いナツさんの心配すんのは当たり前だろ?」

ナツ「なっ!! 可愛いゆうな!!」


この幸せを守りたい
グレイと一緒にいる幸せな時間を守りたい

オレが強ければグレイを守れる
ずっと傍にいればグレイは消えたりなんかしない
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