JOJO短編
□Love Together...
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「うわぁ本当に吸血鬼になってる......」
朝。
ぴっちりとカーテンを閉めて薄暗くした洗面所で鏡に触れるくらいに顔を近付けてティアラはまじまじと自分の変化を観察した。
ちょっとした経緯もあり、恋人_ディオと運命を共にする......なんか言葉に出すと恥ずかしいが、まあ、いろいろあってディオによって一夜で私は吸血鬼に変えられてしまった。
「長......唇噛まないかな」
つんつんと長く変わった犬歯をつつきながら呑気にそんな事を呟く。
赤い瞳、長い犬歯、死人のような肌......
(ああ本当に自分は吸血鬼になってしまったんだ)
生きていた頃の自分とはやっぱり変わった、という事実に少しだけ愛おしいと後悔。
(それにこのキスマーク......もうちょっと場所を考えて欲しいんだけどなぁ)
鎖骨の辺りに散りばめられた所有の証。
愛されてる事実に嬉しいとは思いつつも、これでは外に出る時にいちいち気にしなければならず、着る服さえ選ばなければならない。
「もう......馬鹿」
「誰が馬鹿だ」
「アンタの事に決まってんじゃん」
「可愛げ無い事を言うな。吸血鬼として生きるのはなかなかない機会だぞ?」
あとから起きてきたディオが鏡に写り込む。
ティアラを後ろから抱きしめながら彼は首元に顔を擦り付けた。
それがくすぐったくて身をよじって抵抗する。
「っ......止めてってば」
「フフフ、ベットの上でのような声を出しても良いのだぞ?」
そう言って彼は着ている服の下から手を入れてきて、恐ろしい程優しい手つきで昨夜と同じように脇腹を撫でた。
「っ!?///」
それによって嫌でも昨日の光景が思い出される。
「ぁ......っ、ふ......止め、ディオ...っ」
「何故だ?昨日のように盛り上がってはくれないのか?」
必死になって耐えるティアラを鏡ごしに見てディオは意地悪く笑う。
耳元で甘く囁かれて腰が抜けそうになる。吸血鬼になっても、この辺の感覚は変わらないらしい。
「ティアラ、また昨日のように啼いてくれないか」
(ああもうホンット恥ずかしいよ)