短編

□姫と忍
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武田信玄が治める甲斐に
一人の忍がいた

「なんで俺様が旦那の団子作ってるの!?」

猿飛佐助、一応忍だ

「はぁ・・・(泣)」
「ため息ついてたら幸せが逃げるぞ」
「!」

佐助が振り返ると綺麗な紺色の生地に蝶が舞うように散りばめられてる着物を着た女性、藤村美里がいた

「美里ちゃん、こんなところに来たらダメでしょ?」

こんなところとは厨のこと

女中しか来なさそうなとこに美里は来ていた

「厨は危ないってか?」
「それもそうだけど、一応旦那の護衛してるんだからさ」

そう、美里は真田幸村の護衛にあたっている
もし幸村に何かあったら処罰を受ける

「だからって姫の格好させるなよι」
「仕方ないでしょ?武田の姫なんだから」

美里は武田信玄の義理の娘兼忍である
故に仕方のないことだ

「着物は堅苦しいから嫌いだから着たくないんだよ」

でも仕方ないと言う風にため息を着く美里
佐助はそれを見て、苦笑いをする

「あとで旦那に団子持っていくから美里も旦那んとこ行きなよ」
「あぁ、そうだな」

美里はそう言って厨から出ていく

「・・・はぁ・・・」

佐助はため息をついて、また団子をこしらえる

「・・・いつになったら俺様は美里に想いを伝えれるのかな・・・?」

小さく呟く佐助

「・・・・・・ん?」

ふと振り返ると紙が落ちていた

「・・・ぇ・・・」





姫と忍





(美里ちゃん!!)
(ん?)
(俺様も美里ちゃんを愛してるよ!)





『佐助、姫とか関係なしに愛してる』






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