うたの☆プリンスさまっ♪
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「ねぇねっ!莉亜ちゃん!」
「うぅ…」
頭にガンガンと響く声で一人の少女が莉亜の耳元で叫ぶ。
そんな友人に莉亜はだるそうにしながらも、のそのそと顔を上げた。
「なに??美鈴?」
美鈴と呼ばれたーーー莉亜の友人は、さっき先生に紹介された少年の方を見ながら莉亜に呟く。
「来栖くんって、かっこいいよねっ!!あんなかっこいい人がクラスに入ってくるってすっっっごい、ラッキーなことだよねっ?!ね?!」
美鈴はハイテンションに翔を見つめている。だが、そんな美鈴とは対照的に莉亜はあまり興味がないように、翔を見つめた。
「あぁ・・・うん。そうだね・・・」
莉亜は一度目を細めて翔を見つめると、再び机に伏せて寝息を立て始めた。
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