短編集。

□二人。
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「んっ、ん」



キス。舌を絡めて相手をゆっくりと押し倒す。
少し頬を染めた相手は、いつもより色っぽくて。
いつも、こんな色っぽい奴と付き合ってるんだなあとか思うと少しにやけてきた。
なんて思ってぼーっとしていると、ちょうど股の間を蹴られる。



「ちょっと、早くしてよ。明日、学校だよ?起きられなかったらどーすんの。今何時だと思ってるの」



今は丁度夜の11時だ。
明日起きられなくなるのが嫌なら、なんで今ヤろうと言うのか。甚だ疑問だ。
でも、其れを訊くと、また蹴られそうなので止めておこう。



「…でさ、俺、ヤり方知らないんだけど…」



「は?ありえない。知らないの!?」



いや、ありえなくはないだろう。
だって、男と男のヤり方知ってる奴なんてそうそういないぞ。

まあ、その少数の人が俺の恋人なんだろうけど。


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