うたぷり

□2人撮り
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今日は久しぶりに春歌とオフが重なったので、いつか二人で来た水族館に来ていた。

今からペンギンのエサやりをするようで、入り口から足早に目的地に向かう。

「先輩!ペンギンが居ますよ!うわぁ、お腹真っ白で可愛いですね!」

「そうだね。あっ、食べた…」

目の前のペンギンが魚を丸呑みにする。

「先輩!」

突然呼ばれたので振り向いたら、カシャ!と携帯のシャッター音がした。

「何?」

「ふふ。記念です」

嬉しそうに携帯を見つめる。

「見せて」

春歌の携帯に写る自分の顔を見る。不意打ちだったから、間抜けな顔に見える。

「あぁ!!ダメです!消さないで下さい!」

「もう消したよ」

あんな顔を残されたくないからね。

「うぅ…。先輩の写真が欲しかったのに」

そんな写真くらいで落ち込まないでよ。

「じゃあ、こっちおいでよ」

春歌の腕を引いて肩を抱き寄せた。

カシャ!!

「はい、これでいいでしょ」

携帯には2人の写真が写っている。春歌は驚いた顔してるけど、これはこれで可愛いよね。

「うぅ…私、変な顔です」

「そう?可愛いと思うけど」

「か、かわ…!!」

顔真っ赤にして、君って本当に見てて飽きないよ。

「仕方ないから、もう一回撮ってあげるよ」

「はい!!」

カメラの位置を確認して目線を合わせる。…んだけど、春歌の表情は堅い。心拍数も上がってるようだし、緊急してるのかな。

「じゃあ、撮るよ」

チュ!

カシャ!

シャッターを押すのと同時に春歌の頬に口づけた。

「ん。ちゃんと撮れてる」

画像を保存しながら春歌の顔を見ると顔を赤く染めて固まっていた。

「これで記念になるでしょ」



君が欲しいなら写真くらいいくらでも撮ってあげるよ。絶対に忘れられない写真をね。







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