コルダ3
□女の子の憂鬱
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気がついたら、保健室のベッドに居た。
「…先輩!良かった!気がついて…」
ハル君は泣き出しそうな顔をしている。
「…ハル君…?私…」
「屋上で倒れたんです。体調が悪かったんですね…。気付かなくてすみません。でも…先輩にケガがなくて良かったです」
私は演奏中に目眩がした事を思い出した。
「ヴァイオリンは!?」
手元にないヴァイオリンを探す。
「大丈夫ですよ。倒れながら、ちゃんと先輩が抱えてましたから。ケースにしまっておきました」
「…良かった…。迷惑かけてごめんね、ハル君」
「…全くです!体調が悪いなら、事前にキチンと言って下さい!僕はそんなに頼りになりませんか?」
「ち、違うよ!ハル君の事、頼りにしてないとかじゃなくて…病気じゃないし…」
なんて説明したらいいのか分からなくて、声が小さくなる。
「…?どうゆうことですか?はっきり言って下さい」
こういう時のハル君は納得するまで絶対に退かない。私は恥ずかしくて顔を赤くしながら、ハル君に説明した。
「…だから…女の子なら誰でも毎月くるもの…です」
「…!!…」
ハル君の顔も赤くなる。
「すみません!余計な事を聞きました!」
お互いに顔を赤らめて謝りあっていると、ベッドのカーテンが開いた。