小説
□first night
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みんなに祝福された結婚式も無事終わって、現在僕はジン君の家の寝室にいる。ジン君の家はミソラタウンで有名なマンションの最上階で、今日から住むなんて緊張しちゃうよ。リビングや寝室だって広いもの。そんなふうに考えているとき、お風呂から上がったジン君が戻ってきた。
「まだ起きていたのか?」
「もちろん。今日は一緒に寝たいんだもん」
ジン君は僕の隣に来て髪をなでてくれた。なんだか恥ずかしいけど、とっても安心する。
「今日はいろいろあったね」
「そうだな。ヒロとランはユウヤの花嫁姿に涙が止まらなくて、バン君とジェシカが慰めていたな」
「うん」
「まるで本当の親のようで」
「あははっ」
ジン君の言う通り、二人は泣きながら御祝を言ってくれた。ラン君なんか目が真っ赤になるくらい泣いてたな。
「そろそろ寝るかい?」
「もうちょっとだけ。ジン君ぎゅっと抱きしめて」
そんなお願いするとジン君は優しく抱きしめてくれた。でも、ジン君はなにか不安そうな顔だった。
「ジン君?どうしたの」
「ユウヤ。このままだと僕にも限界がある」
「なにが?」
「君を襲いたくなるってことだ」
「!?」
ジン君の言葉の意味・・・つ、つまり
「君も疲れているのに、これ以上体に負担をかけたくないのにな」
困ったように笑う。僕のこと気遣ってくれているんだね。本当に優しいいな。でもね・・・
「大丈夫だよ」
「?」
「明日は休みだし・・・じ、ジン君が望むなら僕は大丈夫だから」
今まで僕のこと望みを叶えてくれた。何より、僕のすべてを君にあげたんだから。ジン君が強く抱きしめて僕の耳に囁く。
「本当にいいのか?ここからさき、僕にも抑えが効かない」
「うん、んっ」
頷いた瞬間、深く口づけされる。終わると押し倒されて、パジャマのボタンを一つずつ外されていく。
「んぁっ・・・じんく」
「ユウヤ」
首や胸に脇腹にキスをしていく。それだけで体中の力が抜けていくのがわかる。
「あっ・・・ジン君」
「ユウヤ」
もう一度深い口づけをし、ジン君と初めての夜を過ごした