小説


□Pocky game
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11月11日が『Pockyの日』と言われたのは一体いつだろうか。
昔、誰かが「チョコレートの企業が考えてたもの」だと聞いたことがある。毎年、11月11日になると子供から大人関係なく、必ずコンビニなどでPockyを買っていく姿がよく見られる。店側も、入れ口の近くで一番目立つ棚にたくさん並べられている。
そして、若者のあいだで人気な『ポッキーyゲーム』という遊びがある。ゲームの内容は知っているがやりたいなどとは思わない。しかし、外の世界を見て色んなことを経験しているユウヤにとっては、大変興味があるのだろう。夕食を済ました後、ソファーで休んでいる僕の隣に、Pockyの箱を持って座ってきた。

「ねえ、ジンくん。ポッキーゲームやらない?」

と、瞳を輝かし、小動物の様にに首をかしげる仕草は本当に愛らしい。

「ユウヤはポッキーゲームを知っているのか?」

「知らないよ。ジンくんはルールは知ってるの?」

「一応、知っているが・・・・」

やはり知らなかったか。別に教えてもいいが、おそらく顔を赤くして恥ずかしそうになるのが、頭の中で浮ぶ。

「じゃあ、やりながら教えて欲しいな!」

普段なら思わない。だが・・・・

「わかった。せっかくユウヤが買ってきたものだからな。」

この時は、悪戯心からだろうか、その後のユウヤの恥ずかしがる姿が見たいと思っていた。
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