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□友達以上恋人未満の関係
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あの日から、もう1週間がたった。

時がたつのは早いものだなぁ〜。

結局、ヤるの意味が分からないまま終わった。



上靴に履き替え
自分のクラスの所に行くと
ドアの近くに後輩やほかのクラスの女子がいっぱいいた。

なんかあったのかな?


その群れの中には
2次元で盛り上がる1年の奈和ちゃんもいた。



「ねぇ、奈和ちゃんこの群れ何?」

「あ、花音先輩!おはようございます。

奈和も付き添いだから分かんないですけど、皆、酒井先輩を見に来たらしいです。」


「えっ!?なぜに!?」
「さぁ?奈和、はるにしか興味ないから分かんないです!」

「あ、そっか…」




『マジ、酒井先輩カッコいいヤバい!』
『昨日めっちゃ凄かったよね!』
『ねっ!惚れたわぁ』
『うちも!』


ん?昨日?
めいめい、昨日何か凄いことやったのかなぁ。

何でも知ってるこあみに聞いてみよ


「こあみぃ。」
「のんちゃんおはよ〜。どうしたの?」
「あれ何?」

「あぁ、あれ?
皆、酒井君見にきてるらしいよ」

「そんなの花音でも知ってるよ!」

「知ってるのね、ごめんごめん

うんとね、昨日の放課後。―」



―こあみによると、どうやら

昨日、後輩が部活で歩けるのも困難なぐらい足を怪我したらしい。

それを見た、めいめいが
その後輩をお姫様抱っこして保健室に連れて行った・・・と



その話が後輩に広まり、皆、朝から好奇心でめいめいを見にきたらしい。




お姫様抱っこかぁ…。


「相当、その時の酒井君カッコ良かったらしいよ」

「ふぅ〜ん。そうなんだ」
「あれれ?木本さん嫉妬しちゃった?」

「っ!嫉妬なんてしてないもん!」
「ふふっ。まぁ酒井君モテるしねぇ」

「え、そうなの!?」
「いやいや、そうでしょ。
他のクラスの由麻奈とかも酒井君に片思い中だし」

「由麻奈もなんだぁ。」
「うん。まぁ酒井君は…」
「酒井君は…?」

「いやなんでもなぁ〜い」
「なにさっ」


もぉ…こあみってやっぱ怖い。



それより
めいめいってモテるんだ…。


まぁ、確かに性格良いしスポーツ万能だし勉強も教えてくれるし

…カッコいいし


好かれるタイプではあると思う。


『キーンコーンカーンコーン…』


予鈴が鳴ったから
後輩が帰って行った。


私も自分の席に座って、担任を待つ。


ふと、めいめいの方を見ると目があった。


「・・・・っ」

「・・・っ」


席が遠いってのもあって
めいめいがおはよって口パクで言ってきたから
つられて私も口パクでおはよって言ってしまった。


あの日からなぜか
一つ一つの行為にドキッとしてしまう。






朝のホームルームが終わって
授業の準備をしてる時に肩に何か触れた感じがした。

見てみると
大きくてゴツッとしてる男らしい手が見えた。


「よっ!花音、おはよ」
「あ、おはよ」
「なんだ?今日テンション低いじゃん」

「そ、そんなことないもん!」
「そっか?つか今日暇?」

「うん、暇」
「じゃ、出掛けね?」

「良いよ!いこいこ!」
「おぅ!決まりな!じゃあ、放課後
玄関の所で待ってるわ」

「分かった」



遊びに誘われちゃった。

って言っても、もう慣れてることだから動揺はしないけど。



誘ってきためいめいは
いつの間にか男子に絡まれて楽しそうに笑っていた。








放課後になって玄関に向かうと
めいめいの後姿が見えて、昂ぶった。



「めーい、めいっ…」


『あの、昨日はありがとうございます』
「あ、いや。それより足大丈夫?」
『はい!病院で診てもらったんで大丈夫です』
「そっか。良かった」

『あの、よかったお詫びさせてくれませんか?』
「いや別に全然そーいうのいいよ」

『お願いします!させてください!』
「…分かった。でも今度な。
それに足治ってからじゃねーと俺行かないから」

『っ・・・!はい!ありがとうございます
その…良かったら、アドレス教えてください』
「あぁ。良いよ。」
『じゃあ、今日メールしますね』
「りょーかい」

『では…』
「ん」



めいめい一人でいると思ったら、見たことない後輩もいた。


思ってた以上に美人でビックリした。

もしかして、めいめい
美人だったからお姫様抱っことかしたのかな。

だとしたら嫌だ。


アドレスも交換してて、手まで振りやがって




「お、花音。いたんだ」
「はぁ!居たよ!ずっと見てたもん!」
「こえーよ!それより早く行こ?」

「うん」




学校を出て地下鉄に乗り、二人で
飲食店などがあるショッピングモールに向かった。



あんなの見ちゃったから気分乗らないけど
二人でたっぷり楽しめるし良いやっ
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