私はそれでも片想い中。

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あの後も授業が始まるたび先生の方や黒板の方を見るのと同時に、
あの人も横目でチラチラ見ていた。

なんか自分でいうのもあれだけど相当気持ち悪いと思う。



お昼の時間になり、
皆、やっと終わった〜!とか言いながら
弁当を持って裏庭に行ったり、食堂に行ったりしていた。


私はそれを見ながら一人で
ママに作ってもらった弁当のふたを開け外を見ながらトボトボ食べていた。


気付くと教室には私ともう一人地味な子、計2人しか残っていなくてやっと落ち着いた。


授業が終わるチャイムが鳴り、短い休み時間になるたびに
他のクラスの子が私を見に来たり同じクラスの子がこっちを見ていたりと
個人的に嫌な空気が流れていた。

きっと人によっては嬉しいことかもしれないけど。




「あぁああ!ヤバいヤバい!財布忘れた!」
「!?」

デッカイ声で走りながら茶髪でチャラそうな女性が
教室に入ってきたから真面目にビックリした。

どうやら財布を忘れたみたいだ。

「まっきぃ!早く早く!」
「あっ…!」


美しい声がドアの方から聞こえチラッと見てみると、
そこにはあの人がたっていた。


「分かってるわ!今行くわ!」
「はいはい。…ぁ」

「っ…!!」

ずっと見ていたら視線に気付いたのか
バッチリ目があってしまった。

すぐに目を離して何もなかったように
お弁当を食べ続けてるといつの間にか二人は笑い合いながら行ってしまった。


「はぁ〜…」


なぜかしらないがため息が出た。
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