私はそれでも片想い中。

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私が転入してから、あっという間に三日がたった。

部活も最終的に帰宅部にすることにした。
友達は…まだできていない。
クラスでも浮くばかり。
まぁ、軽く話してくれる女子も居てとてもありがたかった。
それでも上手く喋れなくてテンパるばかり。


人見知りだからしょーがない。
改善するためにはどうすれば良いのかと考えたこともあったが
結果論はみつからなかった。

だから『自然とできる』というポジティブ思考だかネガティブ思考だか
よく分からない考えで過ごすことにした。




いつものようにママに作ってもらった弁当を食べ、
時間になるまで本を読んでいた。

本を読んでいると何もかもどーでも良くなり
自分の想像で物語を勝手に描くことができる。

それが好き。
携帯小説とかも大好き。


チャイムが鳴り
1人の生徒が入ってきて
静かな教室がいきなりさわがしくなった。
きっと中心メンバーなんだろう。


そして私の読書タイム終了。


次は数学。
数学は嫌い。
勉強自体嫌いだけど。

だけど嫌いだけど、
皆が授業に集中して静かになる時間は好き。


こんなバカみたいな考えがいつか改善できたら良いな。
でもこれも神様くれた試練なんだ。


『Let's good life』


そう、雲一つない青い空から神がこっちを見て私だけに
言っているように見えた。


そう思うと笑えた。



…私はいったい一人でなにくだらないことをしているんだろう。


ガラガラっとドアが開き
いつも通り綺麗なお姉さんみたいな先生が入ってきた。

自分でいつも、モコって言ってる。


「っ…!」

生徒に続き挨拶をした途端に急に吐き気がしてきた。

ママが作ってくれた弁当腐ってたりして…
いやそれはありえない。
ママの料理に限ってそんなことが。


目の前では普通に授業が進められ
何もなかったようにペンを持ち、黒板に書いてある字を
すらすらと写す。


しかし体調はどんどん悪くなるばかり。
気持ち悪い。
冷や汗もはんぱない。


S〇E48の汗の量はハンパじゃないというコンサートがあったが
今ならKMT48の冷や汗の量はパンパじゃない
と改名できる気がしてならない。



せめて、この場で吐くよりもトイレか保健室に行って吐いた方が良いと思い、
隙を見計らって先生に許可を得た。


後ろのドアをゆっくり開け教室を出ると
涼しくて気持ち良かった。


どこにあったかは忘れちゃって迷ったけど
なんとか保健室を見つけた。


コンコンとノックしてドアを開けると
保健室独特のにおいがした。


あとは



「んぁ、、んっ、あぁ、ぁ」
「えっ…!?」


女の甲高い声も聞こえた。
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