HSKの妹様(仮)

□第4SK
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「黄瀬についてんのってえーと…」

「なんかすげぇパスしてたような…」



「「「相手になるわけねぇー!!」」」






「・・・まさか、夢にも思わなかったっスね
黒子っちとこんな風に向き合うなんて」



「…ボクもです」




「一体…どーゆーつもりか知らないっスけど…
黒子っちにオレを止めるのはムリっスよ!!」



〈ダン!! 〉


〈キュっ!! 〉



「…!!」


「違うね止めるんじゃなくて」


「捕るのよ!!」


〈バシッ〉


「なっ!?」


「(バックチップ!?
火神のヘルプでひるんだ一瞬を!?)」


「オマエがどんなすげぇ技返してこようが関係ねぇ
抜かせるのが目的なんだからな」



「おおおナイッシュー!!」

「誠凛また追いついてきた!?」



「クソ、ダブルチームの方がまだマシだぞ」



『やりましたね、リコ先輩!』



「ええ!!」

「(あのカゲの薄さで後ろから来られたら
いくら黄瀬君でも反応できないしょ!)」




「そんなの抜かなきゃいいだけじゃないスか
誰も言ってないスよ
スリーポイントがないなんて」



黄瀬がその場で3Pシュートを打とうとした

がその瞬間、火神が黒子の頭に手を置いて黄瀬のボールをスティールした。



「(やられた…!!
平面は黒子っちが高さは火神が
カバーするってことッスか!)」


「(外からのシュートはモーションが
かかっからな…
やっかいだぜやっぱりコイツら!


しかもこの流れを作ってんのは黒子だ

コートで一番のヘボで一人じゃなにも
できねーはずが…
信じられねぇ!!)」


「速攻!!」


「っちっ…」


〈ガッ!!〉


―そのとき、黄瀬の手が黒子の顔に
思いきりぶつかった。




「「「あっ!?」」」




『黒子君!』

〈ピピピーッ!!〉

「レフェリータイム!!! 」


「黒子!」

「大丈夫か黒子!?」

「フラフラします・・・」


『救急箱持ってきます!!』


「お願い!!」



「おい…大丈夫かよ!?」


「大丈夫ですまだまだ試合はこれから
で…しょう」〈パタン… 〉


「黒子ォー!!」

――

加奈は救急箱をベンチに起き、
黒子を起こして額にガーゼを当てる。


『黒子君、ベンチまで歩ける?』

「はい…」


加奈は黒子の手を自分の肩に回し、ベンチまで黒子を運んで寝かせた。

その時横に見た黄瀬くんの顔は、すごく動揺していた。


『黒子君、動かないで
今手当てするから!』


「…はい、すみません・・・」

『謝んなくていいよ、黒子くんは悪くないんだからさ』




「…どうする!?」



「黒子君はもう出せないわ
残りのメンバーでやれることをやるしか
ないでしょ!」

「やれることって」

「黒子いないときつくね?」

一年は少し消極的になっている。

「OFは二年生主体でいこう
まだ第2Qだけど、離されるわけにはいかないわ
早いけど【勝負所】よ日向君」

首を縦に振る日向先輩。



「黄瀬君に返されるから火神君OF禁止!
DFに専念して!
全神経を注いで黄瀬くんの得点を少しでも抑えて!!」


「そんな…それで大丈夫なんですか!?」

「大丈夫だってちっとは信じろ!!」


「でも…」


「大丈夫だっつってんだろダアホ!!
たまにはちゃんと先輩の言うこと聞けや殺すぞ!!」


「・・・!?」

『・・・!?
(なんか聞いちゃいけないのが聞こえてきたような・・・すごいいい笑顔だし)』





「ったく今時の一年はどいつもこいつも…
マネージャーを見習え!そしてもっと敬えセンパイを、ひれふせ!!」


「スイッチ入って本音漏れてるよーキャプテーン!!」




「気にすんな、クラッチタイムはあーなんの」





分からない顔をしている火神に
説明する伊月。


「とりあえず本音出てる間はシュート
そうそう落とさないから
OFは任せてオマエはDF、死にものぐるいでいけ」




加奈は黒子を心配しながら試合を見守っていた。






「やさしいときは並の人!
スイッチ入るとすごい!!けどこわい
二重人格クラッチシューター
日向順平!」


「ざまぁ〜」


『(おお〜シュート入った)』


「沈着冷静慌てません!
クールな司令塔かと思いきや
まさかのダジャレ好き!!
伊月俊!」

「…サロンパスでナイスパス
やべぇキタコレ」


『(ダジャレ好き・・・)』


「仕事キッチリ縁の下の力持ち!
でも声誰も聞いたことない
水戸部凛之助!」


「………」


「なんでもできるけどなんにもできない!
Mr.器用貧乏!!
小金井慎二!」

「ひでぇ…」

『(ドンマイ。コガ先輩)』



「あいにくウチは一人残らず諦め悪いのよ!」


『(それは頼もしい限りで)』
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