HSKの妹様(仮)

□第4SK
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周りは敵も味方も信じられないという顔をしている。
火神でも歯が立たない黄瀬の弱点がパス以外はからっきしダメな黒子だと言われればムリはない。



「・・・で?
確かに黒子っちのプレイだけは見ても
無理っス
けど、それで何が変わるってゆーんスか?」


〈ピー!!〉

「第1Q終了!休憩2分です!」


「変わるさ!!
第2Qでホエヅラかかせてやる!」








「なるほど、うんソレいけるかも!
火神君もやっと頭冷えたみたいね!」

「いやオレは最初から…」



「「超ムキになってたよ!!」」


『わー息ぴったり…』

キャプテンと伊月先輩が見事な息ぴったり発言が飛び出した。


「けど、黒子君と火神君
二人の連係が大事よこれ。できる?」



「まあなんとか…」


〈ビスッ〉

「きょっ…」

『(きょ?)』

火神が不安そうな言い方をしたのが気に入らなかったのか火神の脇腹に黒子が手刀を入れた


「テメ、何いきなり…」


「黄瀬君を倒すんでしょう?」


「ったりめーだ!!」

〈ズビッ〉
「うっ」

今の火神の手刀はお返しのつもりだろうが、思いっきり入っていた。


「「!?」」
私は二人の背中を思いっきり押した。
振り返った二人はびっくりした顔してた。


『応援してるから、勝ってきてよね』


「おお!!」

「はい」




「んじゃま・・・」

「第2Q始めます」

「逆襲よろしく!」



「「「押せー押せ押せ押せ押せ海常!」」」

「「「行け押せー行け押せ誠凛!!」」」

海常と誠凛の掛け合いが飛び交う中、第2Qが始まった。



伊月からパスが回り、火神に渡る。



「なんか変わったんスよね?」


「・・・」


ドライブしたと思いきや
火神が黒子にパスを回し、また火神にパスする。


「(黒子っちと連係で!?)」


火神がシュートを決め誠凛のベンチが湧いた

「おお!」


「っし!!」


『ナイッシュー!!』



――先程の火神のプレイかと思い、
黄瀬は身構えるが、黒子はそれを察知して
キャプテンにパスし、3Pのシュートをうった。




「フッ…ちょっとは見直したかなー、一年二・・・」

キャプテンの言葉は全く聞いてない一年二人。


『キャプテン、私は見てましたよー
かっこよかったです
が、頑張って下さーい!!』


「加奈、オマエはいいやつだなー」

――


「それよか火神だ
抜くパターンに黒子の中継パスを組み込んできやがった」

「…?パスもらうだけだった火神がパスするようになっただけだろ?
そこまで変わるのか?」


「えらい違いだよバカ!!」



「今までは黒子のパスと火神の
1on1はあくまで別々のOFパターン…
ただの二択に過ぎなかった

だがパスが繋がったことでお互いの選択肢が増えて
前より一段上の攻撃力になる!!」


「(しかもその要である黒子君は
黄瀬君が動きをコピーできない…いわば天敵!!
火神君と黒子君…この二人なら…)」


『あ、パスが』


「(まぁたぶんギリでいける・・・)」



「黒子っち・・・」


「・・・黄瀬君は強いです。ボクはおろか
火神君でも歯がたたない
けど力を合わせれば・・・

二人でなら戦える!」



「やっぱ黒子っち変わったっスね

帝光時代にこんなバスケはなかった…
けど、そっちもオレを止められない!


そして勝つのはオレっスよ!


黒子っちの連係をお返しすんのは
できないっスけど…
黒子っちが40分フルに保たない
以上…結局後半ジリ貧になるだけじゃないスか」


「…そうでもねーぜ!」



火神がそう言った瞬間、黄瀬の前には
黒子が立ちふさがった。



「なっ」


「黒子が黄瀬のマーク!?」
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