HSKの妹様(仮)

□第5SK
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『100対…98・・・』


「うおっ…しゃあぁあー!!」


「・・・」

『勝った』

誠凛メンバーはすごく嬉しそうだ




「負けたんスか・・・」

そう呟いた黄瀬の目には涙が流れていた。


「あれっあれっ」



「黄瀬、泣いてね?」

「悔しいのはわかるけど・・・」

「練習試合だろたかが!」

「「「・・・」」」




たぶん黄瀬くんが負けたのは初めてだろう
それが悔しくて泣いてしまうのは誰にでもあると思うそれがたとえ練習試合でも。


周りの視線が黄瀬に注がれシーンとする中、空気を破ったのは蹴りだった。


笠松が黄瀬の背中に蹴りを入れていたのだ



「メソメソしてんじゃねーよ
つーか今まで負けたことねーって方がナメてんだよ

シバくぞ!!

そのスッカスカの辞書にちゃんと【リベンジ】って単語追加しとけ!!」


その言葉に黄瀬くんは頷いて
その場が治まった。




〈ピピーッ〉
「整列!!100対98で誠凛高校の勝ち!!」




「「ありがとうございました!!」」



「地区違うから次やるとしたら・・・IH本番スね」


「絶対行きます。全裸で告るのやだし」

「・・・?」

『(うわーリコ先輩すごい笑顔
対して海常の監督は負のオーラが半端ない・・・。)』






―――『あのーリコ先輩?』

「どうしたの加奈?」


『そのーさっきの体育館で私、忘れ物をしちゃったんですけど取りに戻ってきていいですか?・・・』


そう聞いたら「早く行ってきなさい」と言われ、私は体育館に一人戻った。



ごめんなさい本当は忘れ物なんかしてないんだけど


体育館で海常の先輩たちと色々あったのは別の話。






黄瀬くんが体育館裏の水道のところにいることを聞き、急いで向かった。
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