LIGHT JOKER

□LIGHT JOKER〜龍の焔再び〜
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「圭っ圭っ、起きてよ」
「ん〜あと二時間……」
「起〜き〜ろ〜!」
「うっさい…今何時だ……」
「今はー、午前八時十七分…かな。だね」
「今日何曜日だと思ってんだ…寝る」
「木曜日じゃんか」
「春休みだから休みなんだよ……」
「起きてよバカ圭!ボケ圭!略してボ圭!」
「うるっせぇ!もう誰だよオマエ!」
圭は布団をバッとはねのけ、圭を起こそうとしている謎の人物を見つけようとする。
が。
「……?誰もいねェ…?」
幻聴にしてはリアルだったな、と適当に思う圭。目はすっかり覚めてしまっていたので仕方なく起きることにする。
普段着に着替え、布団を畳む。そして布団を片づけようと押し入れを開けると、そこには、
「おっはよ〜♪」
スパァン!!と圭は押し入れを閉めて困ったように上を向きながら額に手を当てる。

そこにいたのは、三年前に死んだはずの龍周焔華だった。


「いくら俺が霊感強いって言ってもな、ここまではっきり見えたのは初めてだぞ」
とりあえず布団を片づけた圭は空や修に聞かれないよう自室にて小声で話す。
「それだけ私の圭に対する愛が強かったんだね!」
「何が愛だ…さっさと醒めねェかこの夢…」
「夢じゃないよぅ現実だよ?」
「だとしたらタチの悪い夢よりずっとタチ悪ィな」
とにかく、と圭は立ち上がり、自室から出ようとしてドアに手をかけながら言う。
「何でこうなっちまったかは知らねェが、お前はあんまりこっから出てくんなよ。話しかけられてもウザいんだ」
「む。三年ぶりに愛しの焔華ちゃんに会えたっていうのにそれはあんまりじゃない?」
無視して圭はドアを閉め、居間へと歩を進める。


居間に入ると、そこには既に修がいた。
「ああ?何だ圭早いな今日は。すぐ朝飯用意するよ。ついでだしな」
「ついでか。なら頼むよ。もう食ってたんならパンでも焼いて食おうと思ってたんだ」
居間の隅の方では空が猫状態で寝ている。どうやら睡眠中は無意識に猫になってしまうらしい。すぐ横にある二枚のお皿には水が少しと、キャットフードが山盛りになっている。猫状態の時は味覚も猫になる、とのことだった。
「ほら」
「おぉ。サンキュー」
既にテーブルについていた圭の前にベーコンエッグトーストとレタス、それにコーヒーが並べられた。
そして圭がコーヒーに口をつけた瞬間、
「へぇー圭のお兄さんて料理できるんだー美味しそうっ」
焔華が話しかけてきた。
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