LIGHT JOKER

□LIGHT JOKER〜夏の自販機〜
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年は西暦千年から三千年の間。月は七月。その中でも下旬。普通の学生ならば夏休みをエンジョイしている時期だ。
が、ここに三人の女子高生が制服で歩いている。
「折角の夏休みだってのに補習だなんてついてねーわね…暑いし…」
中本香織。LJ学園高等部一年。成績は下の中。
「まぁしょうがないよね、私たちテストの総得点10教科で200点いってないもん。あれ、かおりんはいってたっけ?」
加持こなた。LJ学園高等部一年。成績は下の下。
「ウチ200点どころか100点もいってへんわー」
小檜山七星。LJ学園高等部一年。成績は最低。
「ちょ…アンタらちょっとは危機意識持ちなさいよ!留年するわよ!」
「じゃあかおりんは何点だったの?」
「315」
「何とっ!」
「凄いなー香織ちゃん」
「凄くないって!」
小さいボケを入れるこなたに、ほわほわした関西弁で天然をかます七星。それに激しくツッコむ香織。クラスも同じで仲がいい三人は最寄りの駅が同じなので一緒に歩いていた。
「つか暑…。限界だわ…」
「ジュースでも買う?」
「あ、あそこに自販機さんおるでー」
何故か擬人法で話しながら七星が指さした先に紛れもなくコ○コーラの自販機があった。



ガコン。
勢いよく落ちてきた缶ジュースを手に取り、香織は栓をあける。
プシュッ。
左手に缶を持ち、右手は腰に当てて。
ぐびぐびぐび。
「ぶぅっはァーっ!!生き返るわァ!」
「香織ちゃん、よぉ炭酸そんな一気飲みできんなー」
サイダーを手に持つ香織の横にアクエリアスを買ってきた七星が立っていた。
「夏はこうでなくっちゃね!補習帰りってのがシャクだけど」
という会話をしている時、自販機にはこなたが小銭をいれコーラのボタンを押していた。
ガコン。
「!」
何だこのコーラは。とこなたは一瞬首を傾げ、手に取ってすぐ、
「かおり〜ん」
「あん?何よ」
「パ──────ス!」
「うわっ!?」
いきなり投げられたコーラを香織は持ち前の抜群の動体視力と運動神経で焦りながらも難なく左手でキャッチする。
ジュッ。
「!?うわっちゃぁっちゃちゃちゃあ───!!」
ホットだった。
「アンタ何て物投げんのよ!!」
「香織ちゃん香織ちゃん」
「あァ!?」
七星が指さした先には。
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