長編1
□5th
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「あ、まこっちゃんがゲーム貸してって言うてたよ」
「ほんま?ほな明日聞いてみるわ。
あれからもう少し2人で真っ暗な空を見上げた後で、もう寝ようか。ってなってそれぞれの部屋に戻ろうとしながら
夕飯時に言われていたことを伝えると、
「冴、」と呼び止められた声が
さっきみたいにまだ心配そうだった。
「もう大丈夫やで。」
「いや、んならええけど」
おやすみって言いながら髪を撫でた春人の顔が、柔らかくて温かくて
それがあれば私はほんまに大丈夫。
明日も会えるんやって、わかってるから。
いつも一緒にいれることが、当たり前になってるなんて
めっちゃ幸せなことなんやろうなぁ。
この日、一年に一回会える星空の恋人たちよりも
幸せな気持ちになれた幼なじみの私は
夢でも幸せだった気がする。
20090927
加筆修正20090929
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