雨乞い
□それでも愛だと言える
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こんなに苦しいものなのか。
最初はもっと軽い気持ちで居られたのに・・・
今は余裕すらない。
あいつの隣に居る事が当たり前になった今。
いつか別れが来た時、俺はどうなってしまうのだろう。
泣くのだろうか。
それとも最後まで・・・・・・、
否、これ以上考えても仕方が無いか・・。
どうせもう、離れられないのだから。
「なァ、俺はお前の事・・・嫌いじゃねーぞ。多分。」
「あ?んだそりゃ、特に最後の多分って。どう言う事だ?」
素直になれないことなど、承知だろうに。
お前は何処まで意地が悪いのか。
其れはお互い様・・・、なのかもしれない。
「俺は好きだぜ?じゃなきゃ・・・今みたいにキスだってしねーよ。」
世界は染まった。
お前の色に、俺の色と同調して・・・。
たった一つの色に。
「俺は、お前の事・・・
いや、やっぱ何でもねーや。」
「はっ?!ンだそりゃ?!オイっテメーちょっと待てェ!」
素直になれなくても、意地悪でも。
どんなに素っ気無い態度でも。
勘違いしないで、それは俺なりの愛情表現だから。
それでも愛だといえる・・・・
end/