□16:
1ページ/2ページ










16:

君と私の、その境界線 












    愛してる        





何度言ったか分からない言葉           



エミネに私の
この気持ちを伝えたくて




でも何て言ったらいいのか
上手く

分からなくて





この気持ちをすべて、全部、
伝えたいのに
何から話したらいいのか
分からなくて


どうしようもなく
もどかしい...






     ―――エミネ‥‥









いつも、

言葉が足りない自分に焦れて


 いつもエミネに言う
  「愛してる」って言葉。




本当はもっともっと言いたいこと一杯あるけど



なかなか言葉にならないんだ。





だから

「愛してる」の短い言葉に

私の気持ちの全部を詰め込んでエミネに送る。







でも
この言葉をエミネに伝えると





エミネはいつも私から遠ざかっていく―‥‥―‥‥


目に見えない壁をエミネは造って
エミネはまるで逃げるように私から遠ざかって行く。




エミネと私の間にできる目には見えない壁



 エミネが造る境界線








私はただ
     ただ―‥‥


エミネに伝えたいだけなのにな…





この言葉は
一番エミネに伝えたい言葉



でも
一番エミネを遠ざけてしまう言葉







言わないでいた方が、
エミネに近づくことができるの‥‥





でもこの気持ちを抑えきれなくて


つい口から零れる



    ―‥‥ 言葉。









ほら、今だって
エミネと私の間に見えない壁ができちゃった。






今日も
決して縮まらない距離を保ったまま歩き続ける

    私とエミネ。















 しているという限り
 振り向いてくれない
 人間は愛を畏れている





[恐いんだ/失うのも/拒むのも/執着しそうになる自分も/だから…]



            →

次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ