□さん
1ページ/3ページ



 「ただいま。いろは!我愛羅
 !」
 「やっと終わったじゃん;」
 「ああ…;」



 テマリの買い物に付き合わさ
 れて数時間。何故俺とカンク
 ロウさんが付き合わされたの
 か、買い物が終わった今気付
 かされた。テマリはすっきり
 した顔をしているが、二人は
 疲れきった顔をしている。夕
 飯の買い物だと、いろはと我
 愛羅を残し家を出たテマリた
 ち。荷物係に任命されたシカ
 マルとカンクロウは、両手い
 っぱいに荷物を持っていた。



 「たくっ…だらしないな。」
 「あー…疲れた。」
 「…うっす。」
 「はぁ;」



 ほらしっかりしろ!とテマリ
 に言われるが、俺とカンクロ
 ウさんはその場に座り込んで
 しまった。やはり女は分から
 ない。何故買い物の時は、何
 時もの二倍は元気なのだろう
 か?テマリも例外ではなく、
 夕飯以外にも買い出しをする
 なんて聞いていなかった。俺
 たちとは違って元気なテマリ
 は、留守番をしていた二人の
 名前を呼ぶが、返事がない。



 「いろは?我愛羅?」



 どうしたんだろう?と不安そ
 うな顔を俺に向ける。あ、何
 か可愛いぞ。



 「いろはー…我愛羅ー…」



 俺が呼んでも二人からの返事
 がない。何処かに二人で出か
 けたのだろうか?と思ったが
 、玄関の鍵は開けっ放しだっ
 たので、出かけた訳ではない
 。家に居たとしたら、いろは
 の事だ。可愛らしい足音を立
 てながら、おかえりなしゃい
 !と元気よく出迎えてくれる
 はず(と俺はテマリから聞い
 た。)



 「何処に行ったんだ…?」
 「とにかく、家の中を探した
 らいいじゃん?」
 「そうだな…」



 テマリは靴を脱ぐと、小走り
 をし玄関から姿を消した。す
 ると数十秒もしないうちに、
 テマリは自分とカンクロウさ
 んの所に戻って来た。その顔
 は嬉しそうにニッと笑ってい
 る。懐かしいあの頃のテマリ
 の面影が見え、俺は少しドキ
 ッとした。







次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ